古代の国、猫の島

遠く離れた島国にいるあなたと、
少し離れた南の島にいる恋人へ。

わたしは大きな大陸の左上の方にある小さな街の四角い役場で、待合番号が呼ばれるのを待っています。
ここで暮らすには許可が必要で、相応の理由と相応のお金が要ります。


あたたかいところに行きたい。
寒い場所ならコタツをよこせ。


こんな面倒な手続きしんどいけれど、誰かに疑いなく無条件に受け入れてもらうというのももしかしたら居心地の悪いものなのかもしれない。両手を広げて受け入れられたのは、産まれたときだけだからよく覚えていない。




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