リュックサック


何かを贈りたい、と直接言われたのはなんだか初めてのような気がする。

何かの折におみやげや、小さなサプライズとしてものをもらうことはあったけれど、
それは大抵あまり好みではなかった。

なので、わたしが欲しい物を明確にしてからそれをもらう(というより買ってもらう)ことがほとんどだった。
なんて打算的。社会はそういうふうに成り立っている。歪んでいる。社会は回っている。



リュックサックは自分で買う。

アクセサリーは怖ろしい。

いつかわたしもその人になにかを贈りたいと思えるようになったらいい。

たぶんとてもロマンチストだ。



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